「お茶愛の原点」
みなさん、こんにちは!
第17回目のコラムは「お茶愛の原点」を
お届けします。
私のお茶愛の原点は紅茶です。
幼少期、祖母の家に遊びにいくと 「お茶でも飲む?」と聞かれ、何故か淹れてくれるのはミルクティー。
小鍋に茶葉とミルクを入れて作ってくれるその美味しさとひと手間かけてくれている様子に幼心はときめいていました。
「おばあちゃんのミルクティーはおいしいなぁ。 私もやってみたいな。」
我が家では、 それぞれのお誕生日にはホールケーキを食べる習慣がありました。
その時のお供は、もちろん紅茶。
「お姉ちゃん、お茶好きだもんね。」と
いつからか、 お茶を淹れる担当は私になっていました。
美味しく淹れるコツはほんの少しの手間。
茶器を温めて、 ケーキに合う茶葉を選び、
お湯がしゅんしゅんと沸いたら、 さっと淹れること。
お湯をさした時に
ふっと香り立つ茶葉に心踊らせながら。
そんな想い出があり、 ヌワラエリアを訪れた時の感動はひとしおでした。
スリランカの三大銘柄、
ウバ、ヌワラエリア、ディンブラは
標高1300m以上の高地でとれたものを
ハイグロウンティーと呼びます。 最高品種です。
甘くすっきりと香り立ち、美しい宝石のような水色。 とても美味しいです。
茶摘みは女性の仕事として行われており、
新芽の輝きの美しさは目を見張るような光景でした。
さらに、実際にスリランカを旅して、
あぁ、いいなと思ったのは
スリランカのひとたちの日常のお茶です。
Dustと呼ばれる、規格外、
等級づけから外れた茶葉たちです。
Dustといえども、香りは高いし、美味しいし、
あのお茶がスタンダードとは、そもそもの食の基盤が豊かだなと感じました。
さらに、ミルクティーにすると美味しいのです。
一方で、各国の植民地支配や戦争も長く、スリランカは飲み物ひとつとっても考えさせられる場所でもあります。
未だ地雷も埋まっており、津波の被害で丸ごと街が壊滅したりした事もありました。
最近では政治が不安定なのは皆さまもご存知でしょうか?
今の日本は何もかもが手に入りやすいです。
贅沢に世界中のお茶が手に入るという事実はとても有難いけれど、同時にその茶葉の産まれた場や人の存在を感じていくのも一つ、大切なことのように思います。
紅茶が原点の私ですが、中国茶も嗜みますし、なんといっても日本茶もかかせません。
今年は日本のお茶づくりにも目を向けてみたいななどと考える今日この頃です。
皆さんのお茶時間はどんな時間ですか?
お茶を美味しくいただく瞬間は
一人でも
誰かの為にでも
内側にじんわりと
しあわせが広がっていく時間かなと思います。
そんなしあわせの分かち合いが広がる
よきひと月をお過ごしください。